バター品薄 菓子店悲鳴

update 2014/11/20 10:08


 全国的にバターの品薄、価格高が続く中、函館市内の洋菓子店でも仕入れが難しくなり、悲鳴を上げている。需要が多くなるクリスマスシーズンに向けて在庫を維持するため、各店では通常とは別の仕入れ先から高値で買い入れるなど、苦肉の策を強いられている。今後も見通しがつかないことから、関係者は「いつまで続くのか」「耐えるしかない」と苦悩の声をもらしている。

 市内の洋菓子店にバターを卸し売りする金丸富貴堂函館営業所の担当者は「今年2月ごろから乳業メーカーから入荷が少なくなった。前年の70%程度しか確保できないため、各店からの需要にすべて応えられない」と話す。

 バターを大量に使用する焼き菓子やケーキを販売する店舗の中には、市場の供給量の不足を補うために、輸入バターを個人で仕入れたり、ネット販売で業務用バターを購入したりする店もある。市内にケーキ店を3店舗展開するプティ・メルヴィーユのオーナーシェフ遠藤薫さんは「供給量が少ないのは我々にとって死活問題。生き残るために材料の確保を必死でやっている」と苦労をにじませる。

 本通のケーキ店パティスリーばら苑のシェフパティシエ水島秀さんも「バター不足に加えて、チョコレートの原料価格も高くなってきており、頭が痛い」とため息をもらす。

 バター不足の原因について、JA新はこだて酪農生産部会の吉田英明部会長は「酪農家の減少で、原料の生乳が不足している。離農した分の生産量を、今あるの農家で補おうとしても難しい」と話す。

 市内の洋菓子店のある従業員は「今後にとても不安を感じる。一店の力では何も変えられない状況に憤りとむなしさを感じる」と話した。

提供 - 函館新聞社

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