高倉健さん死去 市民惜しむ
update 2014/11/19 10:39
函館を舞台にした「居酒屋兆治」(降旗康男監督、1983年公開)、青函トンネルをテーマにした「海峡」(森谷司郎監督、1982年公開)など道南にゆかりのある映画にも主演した高倉健さん。訃報が伝わった18日、地元ロケに携わった市民からも惜しむ声が上がった。
「居酒屋兆治」は西部地区のチャチャ登りをはじめ、七財橋や函館朝市、中島廉売などで撮影された。作品中で高倉さんが演じる英治の居酒屋は金森倉庫にある設定。当時、撮影を間近で見ていた金森商船嘱託職員の中村一夫さん(60)は「ニュースを見て驚いた」と話す。
撮影は1カ月半ほど市内各所で行われ、けんかシーンなどを見学。「寡黙な渋いイメージがあった高倉さんからおはようと言われ、気軽にあいさつしてくれる人なんだと思った。あいさつ程度だったが、とてもうれしかった」と振り返り、「偉大な俳優さんが亡くなり残念に思う」と惜しむ。
高倉さんが買い物をするシーンのロケ地となった漬物製造販売店「中村商店」(中島町)の先代の中村登年さん(78)は妻の信子さんと同映画に出演し、「赤カブとニシン漬を手渡していたのが妻だった」と当時の写真を手に振り返る。息子の登さん(52)は「映画『南極物語』の撮影直後だったようで、手に傷が残っていたのが印象にある。背が高く物静かな人だった」と話す。
ロケを手伝った、市内で喫茶店を営む太田誠一さん(61)は「男の渋さがあり、声にしびれた。時代が高倉さんの存在を求めていたと思う。コーヒー好きだったようなので、私が淹れたコーヒーも一杯飲んで欲しかった」と話す。
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