道南ドクターヘリ 安全運航へ連携確認

update 2014/11/11 10:34


 来年2月16日からの道南ドクターヘリ運航開始を前に、消防隊員や救急隊員を対象にした研修訓練が10日から、函館市で始まった。小雨と強風が重なる悪天候の下、代替機を使ってヘリへの搬入・搬出訓練などを行って連携を確認、関係者は安全運航への思いを新たにした。

 訓練は函館港港町埠頭(ふとう)で行われ、市消防本部の消防、救急隊員や市立函館病院救命救急センター(武山佳洋センター長)の医師、看護師ら約100人が参加。道南ドクターヘリと同型のアグスタA109E型を使用した。

 運航会社の鹿児島国際航空は、スピードが速く、横から患者を搬入するといったヘリの特長を説明。その後、隊員らが3人1組になって患者を救急車からヘリに運び入れたり、ヘリから運び出して救急車に搬送する訓練を実施、本番を想定しながら取り組んだ。

 ヘリと地上との無線通信訓練なども行われたほか、砂地に降りる際に半径15bを散水することや、積雪時は35b四方を除雪しておき、ヘリからの強風で飛びそうな物を撤去するなど、注意点の説明も受けた。

 市立函館病院によると、訓練は午後も七飯町で行われたほか、今月中に道南の7消防本部管内の26カ所で実施する。訓練に参加した、市北消防署北救急隊長の市川浩二さん(38)は「患者への処置を行いながら作業するので、患者の安全管理に注意する必要がある。反復訓練を繰り返したい」と話した。

 基幹病院の市立函館病院からは、同センターの医師6人と看護師6人が搭乗する予定。武山センター長は「安全運航が大前提。メンバーが交代で訓練に参加しながらしっかりと覚え、患者の出し入れなどで消防との連携をスムーズに取っていきたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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