噴火湾産鮮魚 漁師が直送 八雲の舘岡さん、スーパーと連携 新鮮アカガレイ「知って」

update 2014/11/5 10:12


 八雲町のカレイ刺し網漁師舘岡勇樹さん(32)が、アカガレイを中心とした噴火湾で捕れた鮮魚の産地直送に乗り出した。自ら魚を流通させることで、安価で鮮度が良いまま消費者に提供できる。地場食品スーパーと連携し、函館、北斗両市内の3店での販売も始まった。若手漁師の挑戦が浜に新風を吹き込もうとしている。

 閉塞(へいそく)感漂う浜を元気にしたいという思いから、舘岡さんは今年4月に、鮮魚の卸・販売業「噴火湾鮮魚卸龍神丸」を立ち上げた。流通の仕組みを変え、付加価値の高い6次産業化の実現を目指す。

 一般的な水産物流通では、漁師→漁協→仲買い→市場→消費者と多くの中間業者が関与するため、経費が高くなる。また、漁獲から食卓に届くまで数日掛かり、鮮度も落ちやすくなる。舘岡さんは魚を直接、消費者やスーパーなどに発送しており、中間マージンが発生せず安く提供できるほか、漁師の収入増につながるメリットもある。

 現在は、船上で活締めと神経抜きしたアカガレイを東北、関東、関西、九州へ航空便で送り、翌日に届けられるようになった。これまでの流通経路では長くて4〜5日掛かっており、大幅な時間短縮を実現した。

 10月からはスーパーの魚長(函館市西桔梗町、柳沢一弥社長)とタッグを組み、アカガレイを大野、久根別、八幡通りの3店で販売。通常だと最も早くて翌日売りなのに対し、直送だと出荷日の夕方には鮮魚コーナーに並ぶ。毎週火・金曜に魚長分を出荷している。

 アカガレイは噴火湾で通年(産卵期の2月は休漁)で漁獲されるが、鮮度が落ちやすく道外では煮付け料理が定番だった。舘岡さんは「鮮度の良いアカガレイは刺し身で食べることができ、コリコリした食感で甘みが強く、ヒラメよりもおいしいと言われる」と強調。今回の試みについて「浜を活気づける起爆剤になれば」と話す。

 龍神丸の営業・広報マネジャーを務める、いとこの鉼田志保さん(37)=函館在住=は「将来は加工も手掛け、アカガレイをもっと多くの人に広めたい。法人化も実現すれば、若者の雇用にもつながる」と事業拡大の夢を描いている。

 魚に関する問い合わせは龍神丸のフェイスブックで。

提供 - 函館新聞社

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