節電 10年度比12・9%減…今夏の函館市

update 2014/11/1 10:23


 函館市は、今夏に市独自で取り組んだ節電行動計画(7月1日〜9月30日)の実績をまとめた。目標を設定した249施設の電力使用量は、東日本大震災前の2010年度同期比12・9%減となり、目標値(13・5%)を下回った。市環境部は「節電対策は一定程度定着しており、ソフト面は限界にきている」とみている。

 対象施設は市役所本庁舎や各支所、消防本部、学校など。健康や社会生活に影響の大きい病院や卸売市場など27施設は対象外とし、努力目標として1・3%削減を目指した。

 月別では7月が12・9%、8月が11・2%減。9月は暑さが落ち着いたことで14・6%減と盛り返したが、目標値までには届かなかった。

 同部によると、電力使用量が全対象施設の約3割を占める日乃出清掃工場で、10年度同期比8%減と目標値(7%)を上回ったほか、電力使用量が多い本庁舎で同21・2%減(目標値17%)、函館競輪場でも同22・2%減(同19%)と、いずれも目標値を上回った。しかし、学校など他の施設で目標値を下回った。同部は「使用量が増えた施設も極端に悪いわけではなく、OA機器やエアコンなど、一部施設で4年前から設備が増えた影響があったのでは」(環境総務課)とみている。

 また、対象外の27施設は期間全体で同比6・7%減となり、努力目標値を大幅に超えた。電力使用量の約半数を占める市立函館病院で、照明をLEDに変更するなどの設備投資を行い、2・4%削減したことが主要因としている。

 政府は31日、今冬(12月1日〜来年3月31日)の節電要請を決定したが、道内では北電の料金値上げなどを考慮し、数値目標を定めていない。同部は今冬の対応を検討中で「引き続き節電に取り組む状況には変わりない」としている。

提供 - 函館新聞社

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