警備艇「おしま」お別れ

update 2014/10/31 10:06


 函館西署(砂原広志署長)に配備されていた警備艇「おしま」(19d、島崎寿人船長)が30日、20年間の任務を終えて、函館市浅野町の半田造船鉄工所に陸揚げされた。同署の警備艇は120年以上の歴史があり、今回退役したおしまは9代目。乗組員は長年をともにした同僚≠ノ別れを告げた。島崎船長は「無事に任務を遂行した。おしまに乗れたことを光栄に思う」と感謝を述べた。

 おしまは全長17b、最大速力約30ノット(時速約55`)。乗組員は島崎船長、角木圭一郎機関長、堀貴史甲板員の3人。地域警察官を乗せてパトロールし、プレジャーボートの指導や密漁の取り締まりなどを行ってきた。このほか、2000年の沖縄サミット、08年の洞爺湖サミットでの洋上警備、台風などによる災害派遣など、全国各地を駆け巡った。

 29日には退役式を行い、砂原署長が感謝の思いを込めて船首に酒をまくなどし、長年の労をねぎらった。30日は午前9時ごろ、半田造船鉄工所に到着。最後にエンジンを切ったのは、1994年の就役とともに着任した角木機関長。数々の思い出を胸に角木機関長は「今まで大きな故障がなく、ずっと寝食をともにしてきた。まだ退役の実感はないが、ご苦労さんと言いたい」と明るく振る舞った。堀甲板員も「自分を成長させてもらった船。感謝の気持ちしかない」と感慨深げに語った。

 10代目もおしまを名乗り、間もなく就役する。島崎船長は「3人で新しい船を出迎えたい。これまでの歴史を汚さないように、9代目の20年間に負けないような活動をして、実績をつくっていきたい」と決意を固め、最新鋭の警備艇を心待ちにしている。

提供 - 函館新聞社

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