水産・海洋センター入居団体と漁協関係者が意見交換

update 2014/10/28 10:17


 函館市国際水産・海洋総合研究センター(弁天町20)の入居団体と地域の漁業協同組合関係者の意見交換会が27日、同センターで開かれた。関係者約70人が出席。コンブなど海藻類の増養殖対策、磯焼け対策、海洋環境の調査など、入居研究機関や民間企業9団体12人が取り組み内容を発表した。

 地域の基幹産業である漁業の振興は同センターの開設目的のひとつ。工藤寿樹市長は「地域には漁業が下地になった関連産業が集積しているが、漁業現場には課題が生じている。研究機関と漁業者が、解決や振興策を考えることで地域の将来につなげていきたい」とあいさつした。

 発表者のうち、北大大学院水産科学研究院の斉藤誠一教授は、同センターで受信している人工衛星データを活用した取り組みとして、近海の潮流、水温、塩分などのデータを公開している「水産海洋GIS」では、スルメイカの漁場予測を公開していることなどを紹介した。

 また、高津哲也教授は道南ではホッケの資源量が1980年代以降、10分の1程度まで減少したとし、道北の系統群と比べ、年齢が半分程度と紹介。親魚を増やすことが資源回復につながる可能性を指摘し、「仔魚や稚魚の生残性の傾向をつかみ資源管理につなげたい」などと話した。このほか、各企業なども磯焼け対策として藻場回復事業や、海藻類の培養などの研究テーマを発表した。

 渡島管内漁業協同組合長会会長で、上磯郡漁協代表理事組合長の山崎博康さんは「資源減少など浜の問題はすぐに回答が出たり、効果が現れる話ではないので、我々も研究機関を利用しながら取り組んでいきたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです