災害救助 ドサンコ実演 険しい山道 運搬スムーズ

update 2014/10/27 10:15


 道南発祥の北海道和種馬(ドサンコ)の新たな能力を活用しようと、北海道和種馬保存協会(札幌、近藤誠司会長)は26日、函館市亀田中野町の新中野ダム付近の山林で、災害救助デモンストレーションを行った。ドサンコの背に荷物を積む駄載技術(だんづけ)を生かし、負傷者や救援物資の搬送を実演、社会貢献できることをアピールした。

 同協会によると、ドサンコを使った災害時の緊急支援の実演は初めて。協会道南支部(長谷川繁支部長)と北海道災害救助騎馬隊(池田茂代表)が協力、馬11頭、スタッフ25人が参加した。

 実演では、災害による土砂崩れで道路が寸断、車両やヘリコプターでの救援が不可能となり、孤立集落が発生したと想定。災害現場までの通行は徒歩に限られるという状況。コースは往復約1`で、障害物のタイヤや材木を置いたほか、坂道も。通信・連絡班、医療班のほか、救援物資に見立てた重さ120〜150`の荷物を搬送する運搬班に分かれて実演。人馬一体で与えられた役割をスムーズにこなしていた。ドサンコは、前足と後ろ足を同時に前に出す「側対歩(そくたいほ)」が特徴で、重い荷物を背負って険しい山道を歩ける能力を示した。

 近藤会長は「全体的にスムーズに進んで良かったと思う。ドサンコが災害救助に役立てるよう活動に力を入れたい」と講評。長谷川支部長(68)=石川町=は「重い荷物を背負って、障害物の隙間も上手に歩ける能力の高さを再アピールできた」と話した。

 ドサンコはもともと、生活物資の運搬や人の移動手段などに活躍。しかし、道路の発達や車両の普及を背景に仕事が減り、新たな活用法が模索されていた。体形や性格などから日本の在来馬8種の中で最もだんづけに向いており、道内でもその技術は道南にのみ残されている。1頭当たり150`積載できるという。

提供 - 函館新聞社

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです