すしの「技」伝授 タイ料理人招き研修会

update 2014/10/24 10:09


 日本食ブームにわくタイで、道南食材の普及を図る取り組みが進んでいる。函館の企業などがタイの富裕層をターゲットとして行っており、23日にはタイの寿司店から料理人を招いて研修会を開き、日本のシェフがすしの調理法や魚のさばき方などを伝授。地元関係者は、道南の海産物や日本食の調理技術を現地で生かしてもらおうと、精力的な動きを進めている。

 一般財団法人北道食品開発流通地興(谷沢広代表理事)や、市内の海産物販売業サンフーズ(小林真実社長)などが、新鮮な海産物を鮮度を保ったまま東南アジアに輸出するため、経済産業省から補助金7200万円を得て事業を行っている。

 北ガス函館支店(万代町)で開かれた研修会には、バンコクで3店舗を展開するすし店「鮨正」のシェフやオーナーら6人が参加。ハーバー研究所(東京)のエグゼクティブシェフ、菅沼豊明さんと、函館市内の海鮮料理店「旬花」の山田一美料理長が講師を務めた。

 菅沼さんは「すしは一番シンプルな料理だけに、魚の扱いや米の炊き方の基本を身につけないと、お客さんを満足させることはできない」と指摘。両シェフがタラやイカ、サンマ、サケなどのさばき方や酢飯の作り方を実演し、菅沼さんは「すぐ獲れたものが送られると、バンコクに最高の状態で着く。皆さんがどう鮮度を保つかがポイント」と述べた。

 タイの料理人も本場の技術に驚いた様子。鮨正の総料理長プラティーブ・ワンウォンガーさん(34)は「タイは魚が死んだ状態で調理するが、こちらは生きた状態でも調理する。イカの表面の色が変わるなど新しい発見があり、有意義だった」と話していた。

 タイの料理人を招いた研修会は本年度内に2回行う予定。谷沢代表は「タイはサーモンやマグロのほか、脂の濃いハマチなどが主流で養殖を好む。日本は天然ものが多く、タイでも寿司に欠かせない素材として普及させていきたい」と意欲を示している。

提供 - 函館新聞社

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