函館市のごみ焼却発電 1月から新電力に売電 年間2000万円増収見込む
update 2014/10/20 10:19
函館市は、日乃出清掃工場(日乃出町)のごみ焼却炉で発電される電気の売電先を、北海道電力より買い取り単価が高い新電力(特定規模電気事業者)に来年1月から切り替える。電気料金を大幅に値上げする北電への依存度を下げるとともに、年間約2000万円の増収を見込む。
市は1992年から、同工場内に3基あるごみ焼却炉のうち、3号炉で発電を開始。ごみを燃やす熱を利用して蒸気タービンを回し、工場で使用する電力の大半を賄っている。2008年からは北電に余剰電力の売電を行っており、昨年度は年間約1250万`h時を発電、うち約394万`h時を北電に売却、約3000万円の売電収入を得ている。
国は、自治体が行う売電に対して「一般競争入札が原則」としていることから、市も数年前から新電力への売電を検討。今年12月で北電との契約が満了することから、9月に初めて一般競争入札を実施。北電を含む3者が応札し、東京ガス、NTTファシリティーズなどが出資する新電力最大手のエネット(東京)が落札した。
エネットが示した平均単価は1`hあたり14・92円で、現在の単価(同10・45円)から4割以上高い。市の売電額はこれにより、約5000万円に増加する見通し。市環境部は「3号炉は毎年1カ月間定期整備があり、その間は発電できない。11月に値上げを控えており電気代もかさむため、少しでも収入を増やしたい」としている。
市はまた、現在北電から全量を買っている市内公共施設の電気についても、一部を新電力に切り替えられないか検討中で、来年度の予算編成を見据えながら年内に結論を出したい考え。市総務部は「北電の値上げや一層の節電を見据えた中での一つの手法。道内で取り組んでいる自治体の状況なども聴きながら検討を進めている」としている。
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