魅力度調査、函館5年ぶり全国トップ

update 2014/10/7 10:19


 民間シンクタンクのブランド総合研究所(東京)は6日、2014年の地域ブランド調査の結果を発表し、函館市の魅力度は51・3ポイントで札幌、京都を抑えて2009年以来5年ぶりに全国1000市区町村のトップに輝いた。国内有数の観光地としての知名度に加え、食に関する項目で高評価を得た。一方で観光意欲度は高いが、訪問率はやや苦戦気味の結果で、函館の持つイメージを集客力に変える取り組みが必要となりそうだ。

 2006年の調査開始以来、魅力度上位8市の顔ぶれは変わらず、今回、函館を「とても魅力的」「やや魅力的」と答えた割合は77・9%となった。昨年1位の京都は3位に後退、同3位の札幌は2位に浮上したが、上位3市ともに魅力度のポイントは低下した。

 項目別では、「地元食材が豊富」と「食事がおいしい」が前年に引き続き1位、「食品購入意欲度」は3位(前年1位)と食に関する評価は高い。観光意欲度は札幌に次ぐ2位だが、過去5年間の訪問率は58位にまで落ち込む。潜在的に函館へのあこがれを抱いている人が多いと評価できるが、実際に足を運んでもらうためにどのような「動機付け」が必要となるのか、効果的な戦略が求められそうだ。このほか、認知度が9位(同12位)、メディア媒体を通じて、函館を知る機会があったかを聞いた「情報接触度」では6位(同12位)、居住意欲度12位(同8位)となった。

 調査結果を受け、工藤寿樹市長は「食材や食事、観光イメージにおいて特に高い評価をいただいたが、新幹線開業を契機にこれまで以上の函館の魅力を高める取り組みを進める」とコメント。函館国際観光コンベンション協会の渡邉兼一会長は「市のアドバイスも受けながら新幹線開業で交通利便性の高まる北関東地域へのアプローチ、宣伝強化、冬のイベントも充実させていきたい」と観光振興への意欲を語った。

 また、函館物産協会の田口修会長は「北海道の持つブランド力が函館でも食の安全や安心、おいしさの評価につながっている」と話し、全国の物産展でのPRや海外販路拡大につなげる取り組みを進めるとした。

 全国的には今年、世界遺産に登録された「富岡製糸場」のある群馬県富岡市が前年の501位から26位に順位を上げた。同研究所は「これまで知られていない地域は話題性のあるトピックで順位を大きく伸ばす傾向があるが、もともと有名な場所は順位の変動は少ない」とし、北海道新幹線開業時には函館よりも周辺地域のランキングに影響を与える可能性を指摘した。


 ◆地域ブランド調査 2006年に始まり9回目。全国の全790市と東京23区、地域ブランド力向上に取り組む187町村を加えた1000市区町村、全都道府県のランキングがある。7月実施のインターネット調査は3万1433人が回答し、年齢構成や地域人口分布に準じて集計し、74項目を数値化した。

 道南では、函館のほか3市町が対象で北斗(魅力度564位、認知度772位)、乙部(811位、938位)、奥尻(260位、355位)、都道府県別では北海道が6年連続の魅力度1位を獲得した。

提供 - 函館新聞社

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