函館市区定数6から5に、来春の道議選 激戦必至
update 2014/10/4 10:46
道議会は3日、来春の道議選から定数を「3増6減」とし101議席とする条例改正案を原案通り可決し、函館市区の定数は6から5に削減されることが決まった。市区では前回、前々回と自公と民主で3議席ずつ分け合っているが、定数削減によって構図が塗り替わる可能性があり、一層の激戦が予想される。
函館市区には自民党現職の川尻秀之氏(69)と佐々木俊雄氏(64)、公明党現職の志賀谷隆氏(60)、民主党現職の平出陽子氏(65)と高橋亨氏(61)、同党新人の見付宗弥氏(45)=函館市議=、共産党新人の本間勝美氏(45)=同=の7人が立候補を予定している。
2011年の前回選挙は定数6に9人が立候補。上位当選の川尻氏、佐々木氏、志賀谷氏は約1万7800〜1万8900票を獲得。民主党の斉藤博氏、平出氏、高橋氏は1万4800票前後とほぼ均等となり、残る3議席に滑り込んだ。 9月2日現在の市内有権者数は23万1548人で、前回の投票率54・58%を当てはめると、総数は12万6378票。候補者数や投票率にもよるが、定数5の場合の当落ボーダーラインは前回より上昇することが予想され、激戦は必至だ。
各党の中でも、定数削減への対応が難しくなったのは民主党。党道8区総支部は現有3議席維持を目標に掲げ、斉藤氏の引退表明に伴う3人目の候補として、6月に見付氏擁立を決めた。前回の統一地方選では当時の民主党政権への逆風から厳しい選挙戦を余儀なくされ、12年12月の衆院選大敗、昨年7月の参院選でも党勢回復には至らなかった。
道8区総支部の道畑克雄幹事長は「世論調査の結果を見ても党に対する厳しさは変わっていない。定数削減への対応や考え方はこれから協議する」と、現段階では方針は定まっていない。逢坂誠二代表も「すべてはこれから」と述べるにとどめた。
自民党は今春、党道連本部から各支部に対して過半数獲得の指示が飛び、道8区支部関係者や支持者間で「第3の候補」を擁立すべきという積極論も上がった。しかし、定数削減論議の浮上で保守層の票割れへの懸念もあり、現職2氏を固める方策に落ち着いた。前田一男8区支部長は「友党・公明党の候補と合わせ、現職2人の上位当選を目指し、準備を進めていく」と強調する。
公明党は現職の志賀谷氏の2期目当選に全力を傾ける構え。党函館総支部の茂木修支部長は「特に厳しい戦い。志賀谷氏の4年間の取り組みや政策を取りまとめ、有権者に納得して支援してもらえるよう取り組んでいく」とし、当面は支援者回りを進める方針。
共産党の本間氏は連日街頭演説を行い、支持拡大を進めている。党函館地区委員会の三国武治副委員長は今回の削減に不満を示した上で「函館選出の議員は、大間原発に対して明確な態度を取っていない。市民の命と暮らしを守るため、全力を挙げて勝ち抜いていく」と語気を強める。
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