駒ケ岳・恵山も注意必要 御嶽山噴火受け、1市3町
update 2014/9/30 10:07
長野、岐阜県境にある御嶽山(おんたけさん)の噴火を受け、道南でも活火山・駒ケ岳(1131b)や恵山(618b)を抱える森、七飯、鹿部、函館の1市3町は気を引き締めている。両山ともに火山活動は静穏な状態が続いているが、気象台は火山情報への注意を呼び掛けている。
「駒ケ岳」は1998年の小噴火以降、入山規制がかけられた。火山活動は小康状態が続き、2010年に入山規制を緩和。現在は赤井川登山道から9合目にあたる「馬の背」までの登山ルートのみ登ることが認められており、ことしは6月1日の解禁から4271人が入山の届け出を出している(21日現在)。
森町に事務局を置く、1市3町で構成する駒ケ岳火山防災会議協議会は「ここ数年は静穏な状態が続いているので、今のところ入山規制などは考えていない。危険防止の看板やホームページ上で注意を促していきたい」としている。噴火を想定した訓練を行ったばかりの鹿部町は「町避難計画にもとづき、ハザードマップの配布や町内会レベルでの説明、防災訓練を行い、有事の際の準備をしているで、改めて注意喚起をする予定などはない」とする。
同じく訓練をしたばかりの七飯町は「山頂付近のモニタリングや機材を使い監視を続けている。このほか気象台からの情報も活用し引き続き注視していきたい」としている。
函館市は噴火時に、南茅部支所管内に21カ所の一時避難場所、11カ所の広域避難場所を設ける。
札幌管区気象台は駒ケ岳と恵山を「常時観測火山」に指定。地震計や望遠カメラ、全地球測位システム(GPS)などを使い24時間体制で監視している。「駒ケ岳、恵山ともに火山活動に特段の変化はなく静穏で、噴火の兆候は認められない」としながら、「短時間で噴火する可能性がゼロではないので、今後も火山情報に留意してほしい」と呼びかけている。
29日には駒ケ岳6合目付近でも登山客らの姿が見られた。友人2人と登山した東京の川嶋三夫さん(65)は「数年前に御嶽山に登ったことがある。よく山登りをするので、事前に情報を集め注意していきたい」と語る。友人4人とキノコ採りに駒ケ岳を訪れた函館市の片岡都美枝さん(74)は「6合目付近まで車で来られるので、特に不安はなかった。今後も火山情報に注意しながら山に来たい」と話していた。
また、恵山、椴法華地区にまたがる活火山「恵山」は19世紀に2回、水蒸気爆発を起こし、特に1846年は椴法華地区方面に泥流が発生し、集落で死傷者が出た記録が残っている。
市は噴火時に、恵山、椴法華地区に一時避難場所8カ所、広域避難場所2カ所を開設することを決めている。登山客対応について、市総務部防災担当は「登山をする際は活火山であることを頭に入れて、ラジオなど情報の入手手段を一人一人が準備をしてもらいたい」とし、「今回の御嶽山の状況をみながら、市の防災計画に必要な対応があれば検討したい」としている。
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