体制整え防災訓練…小谷石豪雨災害から41年
update 2014/9/25 10:14
【知内】1973(昭和48)年に知内町小谷石地区を襲った集中豪雨と土石流災害から41年となった24日、同地区で大がかりな防災訓練が行われた。住民同士が助け合って避難するため、8月に町内会が中心となって「小谷石地区防災対策会議」を立ち上げてから初めての訓練。住民は万一に備えて避難や炊き出しを行った。
41年前の小谷石豪雨災害では、9月14日に沢の崩落で1人が死亡。24日にも土石流が発生し、死者、行方不明者合わせて7人の犠牲を出した。河口付近の住宅は海に押し流され、248戸のうち、全壊100戸、半壊24戸、床上浸水68戸と甚大な被害をもたらした。
小谷石町内会は9月24日を独自に「防災の日」と定め、毎年訓練を行ってきた。ただ、住民の高齢化で避難の際に支援を必要とする人が増えたため、地域が一丸となって住民の命を守る体制を整えようと、町と警察、消防、社会福祉協議会が協力して同会議を設立した。
この日の訓練は大雨と土石流を想定し、午前9時半に防災無線が流れると、住民約50人が避難所に集まった。中には車いすで避難する高齢者もいたが、互いに助け合って避難を終えた。
ほかに炊き出し訓練やAED(自動対外式除細動器)の使用方法の講習もあり、住民は真剣な表情で取り組んだ。防災対策会議議長の松崎永三町内会長(68)は「高齢化が進み、避難に不安を抱える人が多い。訓練を続けていかなければならない」と気を引き締めた。
町も同地区の被害を忘れず、防災対策に力を入れる。ちょうどこの日開かれた町議会で町内の避難所19カ所に発電機や投光機などの設備を設置するための予算が可決された。10月末ごろには配備されるという。
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