連結決算55億円の黒字、函館市昨年度
update 2014/9/24 10:43
函館市の一般会計、特別会計と企業会計を合わせた2013年度の全会計連結決算は55億4900万円で、4年連続の黒字となった。一般会計は約15億円の黒字で、市税と地方交付税が当初予算を上回ったことから、自治体の貯金にあたる基金を取り崩すことなく黒字を確保した。
一般会計は歳入で、市税が製造業や金融・保険業の業績好調に支えられたほか、積極的な収納率増加対策を行ったことで当初予算を約11億円上回ったほか、地方交付税も当初予算を約6億円上回った。加えて前年度からの繰越金が約12億円あり、半分を減債基金に積み立てている。
当初予算では基金8億円の使用を見込んでいたが、今年2月に市税と地方交付税を増額補正しており、取り崩しを回避している。これに伴い、自主財源の割合の高さを示す財政力指数(3カ年平均)は0・447と、前年度から0・05ポイント改善した。
特別会計は9会計合計で約1億円の黒字。自転車競走事業(市営競輪)で4700万円の単年度黒字を計上して累積赤字額を5億7600万円に改善。国民健康保険事業も1億200万円の単年度黒字で、累積赤字額を1億3100万円に減らした。
また、企業会計も約40億円の黒字だった。中でも病院会計は3病院(市立函館、恵山、南茅部)合計で3億324万円の単年度黒字を計上し、2000年度から13年間続いていた累積赤字を解消した。
自治体の財政状況は財政健全化法に基づき、@普通会計の実質赤字比率A全会計の連結実質赤字比率B実質公債費比率C借金の将来負担比率―の4指標を示すことが義務付けられている。市の場合、昨年度は@、Aとも黒字のため数値はなく、標準財政規模(市税と地方交付税)に対する借金返済の割合を示す実質公債費比率は前年度比0・1ポイント増の8・7%とほぼ横ばいだった。将来の借金負担比率は77・0%で、前年度比2ポイント改善している。
市財政課は今後の見通しについて「旧渡島東部4町村との合併に伴う優遇措置が本年度で終了するほか、2015年の国政調査で人口減少に伴う地方交付税減少が見込まれている。今後の消費増税の動向が不透明な状況でもあり、予断を許さない」としている。
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