阿弥陀寺の歴史一冊に 創建から360年 記念誌完成
update 2014/9/21 10:33
【江差】町緑丘の浄土宗阿弥陀寺(花田恭順住職)は、1655(明暦元)年の創建からの歴史をまとめた記念誌「阿弥陀寺史」をつくった。360年にわたる、地域に根差した寺のあり方や住民の交流などを紹介。記念誌の完成に合わせて23日には同寺で保管する仏像や掛け軸などを一般公開する。
記念誌は、2005年の建立350年記念にと06年から編さんに取り組んだ。当初の編さん担当者が他界し、檀家の松村隆さん(87)と田畑栄市さん(74)が編さん活動を引き継いだ。
同寺は明治時代に2度の火災に見舞われるなど、資料の散逸や焼失があった。このため、徹底した住民らへの聞き取りと、寺院の屋根裏に眠っていた貴重な資料類を分析。「本当に本にできるかどうか不安だったが、完成に至るまでの多くの人の協力に感謝したい」と2人。
昭和30年代後半の花まつりの道路使用許可資料によると、市街地をくまなく巡るコースで「現在の姥神祭なみの熱気が伝わる」と田畑さん。
新聞のおくやみ記事や折り込み案内がなかった昭和40年代以前の通夜の周知では、10歳前後の子どもが2人組で各玄関先を訪ねて「今夜6時から中歌町のどこそこで、通夜のお参りがありますから参ってください」という口上の風習があったことも詳細に紹介。その際、子どもは早く帰りたいがために「早口で何を言っているのか聞き取れないこともあった。今思えばほほ笑ましくて懐かしい」と松村さん。
B5判の243n。400部制作し、町内の学校や図書館などに寄贈。23日の同寺の一般公開では、松村さんらが記念誌や貴重な資料について説明する。
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