買い物難民 支援必須 高齢化進む谷地頭 スーパー閉店

update 2014/9/15 10:08


 函館市内で買い物難民≠ェ増える可能性が出てきた。高齢化が進んで一人で買い物に行けなかったり、交通手段を持っていなかったりするためで、地元のスーパーが閉店した谷地頭町など一部地域では不安の声が上がり始めている。高齢者の買い物サービスに参入した団体もあり、受け皿づくりに向けた動きが今後加速しそうだ。

 8月31日、谷地頭町のスーパーが閉店した。同町の80代女性は「野菜や総菜など生鮮食品が買えなくなって困っている」と漏らす。同町の土産店店長の60代女性は「スーパーが閉店した後は、人の流れが変わった。高齢者は大変そうだ」と現状を訴える。一方、「これをきっかけに谷地頭町商盛会を中心に、本来の活気のある商店街づくりに取り組んでいきたい」(同町会の塚本守会長)との意見もある。

 函館のボランティア団体「地域支援グループくりの木」(赤川町120)は今月から、「お買いものサロン」を開始した。毎週水曜、買い物に出掛けるのに不便を感じている人たちを集め、まず交流サロンで楽しんでもらい、その後利用者のニーズに合わせて買い物をするためにスーパーなどへ送迎する。自分で買い物ができ、支払い可能な人が対象で、利用料は1回につき300円。送迎範囲は石川、赤川、美原、北美原、富岡、昭和、亀田本町と桔梗の一部。買い物後は自宅まで送ってくれる。

 同グループ事務局の棟方みな子さんは「買い物だけではなく、普段一人でいる高齢者が外に出て、刺激を受けてもらうことが大事」と話す。

 買い物難民問題の解決に民間業者も力を入れる。コープさっぽろの玉熊真治函館センター長は「今後は商品宅配システム『トドック』のサービスの充実や移動販売車の増車を通じ、買い物難民がいる地域をカバーしていきたい」と話す。

 現在は車を持ち、遠くへ買い物に出掛けられる若い世代も高齢化すると、いずれは車を手放し、買い物難民化する可能性も。将来の当事者世代が知恵を出し、問題の解決に向けた地域支援体制づくりが必要になっている。

提供 - 函館新聞社

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