五稜郭の魅力高める、「文化価値を考える会」発足
update 2014/9/7 10:21
特別史跡「五稜郭跡」の世界文化遺産登録を目指して活動を行う「五稜郭の文化価値を考える会」(佐々木馨会長)が6日、発足した。設立総会で佐々木会長は「五稜郭が持つ可能性を十分に検証して、次なるステップに進んでいきたい」とあいさつ。また、函館市中央図書館で同会の設立記念フォーラムを開き、約100人の参加者と、五稜郭の魅力と未来について語り合った。
五稜郭を世界遺産に登録しようという動きは、08年に五稜郭設計の手本と言われるフランスのヴォーバン建築群が世界遺産に登録されたことに始まる。実現に向け、先頭に立って活動していたのは、野外劇の生みの親でもあるフランス人の故フィリップ・グロード神父。
佐々木会長はグロード神父の悲願を果たそうと、自身が会長を務める「函館の歴史的風土を守る会」の会員や函館日仏教会の若山直会長らと同会の設立準備を進めてきた。
フォーラムでは、箱館奉行所の田原良信館長が「なぜ、五稜郭がつくられたのか」をテーマに基調講演をした。
続けてパネルディスカッションが行われ、田原館長のほか、箱館五稜郭祭実行委員会の中野豊委員長、市民創作「函館野外劇」の会の中村由紀夫理事長がパネリストとして登壇した。
田原館長は五稜郭について「文化の伝承地であり、人々を感動させるものがつまっている」と意義を説明。中野委員長は「市民が五稜郭など自分の街の歴史や文化についてもっと理解すべき」、中村理事長も「せっかくの魅力をどんどん発信していかなくてはならない」と主張した。
今後に向けて、佐々木会長は「今日が世界遺産登録へ向けた第一歩。研究成果を検証して普遍的な価値を考えるとともに、外部の講師から意見を聞き、新たな視点を探っていきたい」と抱負を述べた。
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