菅原代表「みんなで勝ち得た賞」…モントリオール映画祭「そこのみにて光輝く」監督賞

update 2014/9/6 10:24


 函館を舞台にし、「第38回モントリオール世界映画祭」ワールド・コンペティション部門で最優秀監督賞を受賞した「そこのみにて光輝く」(呉美保監督)。カナダで開催された同映画祭から戻り、企画・製作を手掛けたシネマアイリスの菅原和博代表(58)は「信じられない気持ち。貧困や家族の絆というテーマが世界に通じる普遍性があると感じた」と喜びを語った。

 映画祭は8月21日〜9月1日に約1000人収容できる会場で開かれ、同作の上映は3回行われた。上映後スタンディングオベーションが起き、「美しく洗練された物語」と評価を受けたという。受賞式ではスタッフ29人で喜び合い、菅原さんは「じわじわと感激が押し寄せてきた」と振り返る。

 同作は函館出身の作家、佐藤泰志(1949〜90年)の小説が原作で、佐藤さん作品の映画化は2010年の海炭市叙景に続き2作目。菅原さんは1作目で製作実行委員長を務め、今作では企画・製作を担当。「海炭市叙景とはまた違う函館の面を描ければ」と、呉さんに監督を依頼し、資金調達などに奔走してきた。

 昨年6月下旬から函館市と北斗市で撮影され、エキストラやボランティアとして大勢の市民が参加。「1作目の製作実行委員や仲間の結束力があり、今回の映画化につながった。みんなで勝ち得た賞だと思う」と喜びもひとしお。

 菅原さんは「佐藤さんの文学を世界の人にも知ってほしい。函館を映画を発信する街として活動を続けていきたい」とし、佐藤文学3部作最終章の製作に向けて意欲を語る。

 映画は全国で7万5000人を動員し、シネマアイリス(本町)でアンコール上映中。米国アカデミー賞外国語映画賞部門の出品が決まったほか、菅原さんによると英レインダンス映画祭やエジプト・カイロ国際映画祭などに招待され、20カ国で上映されるという。

提供 - 函館新聞社

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