函館舞台「そこのみにて光輝く」 世界映画祭で監督賞
update 2014/9/3 10:24
函館出身の作家、佐藤泰志(1949〜90年)原作の映画「そこのみにて光輝く」(呉美保監督)が、カナダで開かれた第38回モントリオール世界映画祭(8月21日〜9月1日)で最優秀監督賞を受賞した。函館でロケが行われた作品で、関係者は喜びに沸いている。
同映画祭は、1977年に始まり、北米では最大規模。ワールド・コンペティション部門に出品された同作は、夏の函館を舞台に、悲しみを背負った男と家族のために必死に働く女の姿を描いた物語。主演は綾野剛さん、ヒロインは池脇千鶴さんが務めた。
2013年6月下旬から1カ月かけ、函館市と北斗市で撮影。地元の約400人の市民ボランティアが参加し、啄木小公園や穴澗海岸などがロケ地となった。シネマアイリスの菅原和博代表が企画、制作を手掛け、10年に映画化された佐藤泰志原作の「海炭市叙景」に続く函館発信の市民映画だ。
受賞を受け、呉監督は「一人でとれるものではなく、みんなの力があってこそのもの。佐藤泰志さんは芥川賞候補に何度もノミネートしながら賞に恵まれず、不遇の死をとげた。この賞を獲得し佐藤さんが報われたかなと感じています」とコメントを発表。
綾野さんは「風が吹いたなって感じです。佐藤泰志さんに届けられたかなと思います」、池脇さんは「がらにもなく興奮してしまいました。すごくうれしいです」とした。
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