函大・木村さんが日商簿記1級合格

update 2014/8/30 10:12


 函館大(溝田春夫学長)企業経営コース4年の木村政俊さん(21)が、日本商工会議所主催の簿記検定1級に合格した。現役での1級合格は函大では7年ぶり。合格率9・7%という難関突破に「すごいうれしかった」と笑顔を見せる。

 試験は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4科目(各25点)が出題され、合格には各科目最低4割以上、合計で7割以上の得点が必要。6月に行われた第137回試験(1〜4級)で、最も難しい1級は受験者8738人、合格者847人だった。1級に合格すると、税理士試験の受験資格が得られる。

 青森県三沢商業高出身の木村さんは、高1で日商簿記3級、高2で同2級を取得。高3から同1級合格に向けた勉強を始め、公認会計士を目指し函大に入学。しかし、函大では2、3級合格者は簿記原理や会計学演習Ι、Uの単位が認定されるため、簿記に関連する講義の履修はなかった。

 このため、独学で簿記の勉強を続け、分からない部分を教員の研究室を訪ねて聞くなど積極的に行動。アルバイトの時間も勉強に支障が出ないよう設定し、猛勉強を重ねて目標をかなえた。「問題は解けるのに、説明できない人にはなりたくない」との信念で、ひたすら問題を解くことよりもテキストを読んで内容を理解することに力点を置いたという。

 7月下旬に合格証書を受け取り、大学教職員も木村さんの快挙をたたえた。青森市内の会計事務所への就職も決まり、「将来は税理士になって地元で働くのが夢。今回は独学でやり遂げた経験が自信となり、勉強法を身に付けられたので、税理士資格の取得に生かしたい」と目を輝かせている。

提供 - 函館新聞社

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