高齢者虐待 最多60件 函館市
update 2014/8/24 10:06
函館市は、家族らの養護者による昨年度の高齢者虐待件数を公表した。相談や通報を受けた104件のうち、虐待を受けたと判断した事例は前年度比12件増の60件となり、現在の統計方法が始まった2009年度以降で最多だった。施設従事者による虐待も4件あった。
22日に市総合保健センターで開かれた、市要援護高齢者対策ネットワーク協議会(種田貴司会長)で報告した。
市保健福祉部によると、昨年度中に事実確認調査を行った103件のうち、虐待を認めたのは60件。虐待ではないと判断したのが16件。双方の訴えが異なるなど、判断がつかなかったケースも27件あった。
虐待の種類別(重複あり)では身体的虐待が51件と最多。心理的虐待も35件と、例年と同様の傾向にある。虐待者は夫が22人と最も多く、前年度から7人増えた。次いで息子が19人、娘13人と目立っている。このうち虐待者と同居していたケースが59件と大半を占めており、うち19件で虐待者からの分離を行った。
同部は相談件数の増加について「介護支援専門員や介護保険事業所職員からの通報が多く、関係者の認識が深まっている」とみている。
一方、施設職員による虐待は11件の相談・通報が寄せられた。協議会では主な虐待事例として、施設職員が入居者の預金通帳と印鑑を盗み、口座から金を引き出したケースを挙げ、運営法人に改善勧告を行ったと報告。「管理者や介護支援専門員がひんぱんに代わるため、業務実態の把握が難しかったことが要因」(同部)としている。
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