道南で局地的大雨、八雲・上ノ国で土砂崩れ

update 2014/8/23 10:18


 前線を伴った低気圧が北海道に近づいた影響で、道南は22日、局地的な大雨に見舞われたほか、断続的に雨となった。函館地方気象台と渡島総合振興局は土砂災害の危険度が高まったとして午前7時15分ごろ、松前町と福島町に「土砂災害警戒情報」を発表。松前町と上ノ国町で土砂崩れが発生した。

 同地方気象台によると、22日午後5時までの24時間降水量は、松前で観測史上最大の178・5ミリを記録。このほか福島町千軒128・0ミリ、知内町117・5ミリ、木古内87・0ミリ、江差78・0ミリなど。松前町大島小島付近では約190ミリが降ったとみられる。1時間降水量は松前で41・5ミリ、木古内27・0ミリ、福島町千軒24・0ミリを観測した。

 松前町は、午前7時53分に白神地区219世帯372人、荒谷地区66世帯111人に避難勧告を出した。町によると、白神地区の16人と荒谷地区の2人が近くの避難所に避難した。白神地区では、住宅裏の斜面で高さ10b、幅20bにわたる土砂崩れが発生。土砂とともに草木が下の川に流れ込み、土がむき出しになった。けが人はなかったが、空き家の窓ガラス2枚を割る被害があった。

 上ノ国町上ノ国では午前4時半ごろ、国道下の斜面で土砂崩れが起きた。上ノ国消防署によると、高さ8〜15b、幅約10bにわたって海側に崩れ、近くのトタン造りの物置1棟が全壊。土砂が流れ込んだ約2b先にあった民家に被害はなかった。現場は道の駅近く。国道の通行には支障がないという。

 江差町では午前11時前に、かもめ島の瓶子岩近くの遊歩道で落石が発生。町は看板などで通行止め措置を取り、観光シーズンであることから「対応を急ぎたい」としている。

 JR函館線では午後2時10分ごろ、森─八雲間で線路に水の流入があり、特急列車など6本に最大約70分の遅れが出た。

 函館山ロープウェイは落雷のため、午後1時半から約3時間にわたって計16本の運行を見合わせた。

提供 - 函館新聞社

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