北電 再値上げ 頭を悩ます自治体
update 2014/8/19 10:39
北海道電力の電気料金値上げ申請に際し、道南の自治体が負担増に頭を悩ませている。消費増税や人口減など、財政が厳しさを増している中での新たな財政負担で、函館市では現段階の概算で、約2億5000万円の負担増を見込む。節電にはどの自治体も既に取り組んでいるのが実情で、値上げ率の大きさに苦悩の声が聞かれる。
自治体の電気料金の契約は、施設ごとのアンペア数によって企業向け(値上げ率平均22・61%)と家庭向け(同17・03%)に分かれている。
函館市は昨年9月の値上げ(企業向け同11%、家庭向け同7・73%)で、年間ベースで約1億2600万円の負担増となった。今回の値上げ申請では市長部局で約1億9000万円、企業会計で約6000万円(ともに年間ベース)の負担増と試算。電気使用量の大きい市役所本庁舎では年間約700万円の値上げになるとみている。
施設に直接かかる電気料金のほか、指定管理者への委託分や、各町会が所有している街路灯への補助などの負担が増える。2度の値上げで、単純計算で3億5000万円以上の負担となるだけに「毎年3〜4億円経常経費を削減してきたが、この分の効果がなくなってしまう」(市財政課)と大きな痛手。新電力への移行も内部で検討中としている。
各自治体とも北電からの要請に応じて行動計画を策定したり、電灯や空調などの運用を見直したりするなど、恒常的に節電に取り組んでいる状態。北斗市は「まずは一層の節電をしてからの対応。やむを得なければ予算措置も考えないといけない。住民サービスの低下を招かないことを念頭に対応する」(企画財政課)。
このほか、知内町は高圧契約施設だけで約1100万円の負担増を見込んでおり、庁舎内照明のLED化を検討。七飯町も太陽光発電装置に対する補助金の活用や町内の街灯のLED化検討などで、消費電力削減に取り組んでいく方針だ。
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