電磁誘導式塗装被膜除去装置 池田工業が道内初導入

update 2014/8/18 10:09


 【北斗】橋梁やタンク、船舶の塗装などを手掛ける北斗市中野通の塗装、建設業、池田工業(池田修社長)は、古い塗装をはがすために電磁誘導式塗装被膜除去装置(RPR工法)を道内で初めて導入した。砂状の研削材を高圧で吹き付ける「サンドブラスト工法」など従来の工法よりも産業廃棄物を大幅に減らすことができるほか、操作が簡単なため、作業の効率化と工期短縮を図ることが可能。これらのメリットを生かして受注増につなげる考えだ。

 国の「国の中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」に採択され、補助金を活用し、ノルウェーのPRRテクノロジー社から購入した。国内では大規模な事業者が導入した5台しかなく、池田社長「中小企業での導入は画期的」とする。

 RPR工法は、電気を通した機械の鉄板部分を塗装面にあてて塗膜を浮き上がらせる仕組み。従来のサンドブラスト工法では古い塗膜のほかに砂状の研削材なども産廃となっていたが、RPR工法では産廃が塗膜のみになる。池田龍哉専務は「粉塵や騒音が出ることもなく、環境負荷、作業員の負担を減らすこともできる」と効果を説明する。

 老朽化した橋梁の長寿命化工事の発注は多く、今後も工事は増加する見込み。同社が得意とするサンドブラスト工法との組み合わせで受注を増やす考え。池田社長は「RPR工法はコスト削減も期待でき、競争力アップにつなげたい」とする。また、北洋銀行はこのほど、同社の手形債権流動化の取り扱いを開始した。道南では2社目。資金調達の多様化を図るもので、財務体質の強化も行った。

提供 - 函館新聞社

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