アイスを中国に輸出へ 函館酪農公社など

update 2014/8/6 10:21


 函館酪農公社(中野町、柴田満雄社長)などは5日、今月下旬からアイスクリームを中国に輸出することを明らかにした。現地の日系企業と連携し、中国の青島イオンで北海道アイスコーナーを展開する。関係者は「中国での北海道ブランド確立につなげたい」と意欲を示している。

 中国に輸出するのは、同公社の「牧場仕立てアイスクリーム」やメロンシャーベットなど計4種類。長沼あいす(空知管内長沼町、山口真巧社長)のアイス「あいすの家」13種類とともに送る。

 8月下旬に12個入り各1ダースを空輸し、9月以降は24個入り各2700ケースを冷凍コンテナで送る計画で、現地での通関を経て、約1カ月後に販売される見通し。

 今回の輸出は、道南の農水産物の流通を手掛ける北海道食品開発流通地興(谷沢広代表理事)や同公社など14の企業・団体が全国商工会連合会から採択を受けた共同海外地進出支援事業の一環。中国で低温流通網を持つ日系企業、相川商貿有限公司と連携し、現地で販売する。

 同地興によると、中国への乳製品輸出は口蹄疫発生などの影響で認められてこなかったが、アイスが禁止項目に入っていないことを農林水産省が認めたことで、輸出が可能になった。

 同公社がアイスを本格的に海外輸出するのは今回が初めて。柴田社長(64)は「北海道のブランド化の意味で共感できる取り組み。アイスのメーカーも少ないだけに、国内企業が連携しての流通ルートに乗ることで、今後の展望が見えれば」と期待する。

 同地興は9月以降、香港で行われる北海道スイーツのイベントでも函館のスイーツ製品販売に取り組むほか、中国では11月下旬からイオン49店でアイスを販売する見通しとしている。

提供 - 函館新聞社

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