虐待処理、最多の140件/昨年度の函館児童相談所
update 2014/8/5 10:17
函館児童相談所(函館市中島町、千葉英登所長)は、昨年度に寄せられた児童虐待相談の詳細をまとめた。相談件数は260件に上り、虐待と認めて処理したケースは140件あった。いずれも過去最多としており、処理件数は前年度から19件増加している。改行 情報を得た経路は、警察からが80件と全体の57%を占める。近隣や知人からが10件、児童本人からも4件あった。
虐待者は実父が68件と約半数を占め、実母も41件。虐待を受けた年代は小学生が52件と最多だった。内容別では言葉による暴力など、心理的虐待が73件と半数に及んでおり、食事を与えないなどのネグレクト(育児放棄)と身体的虐待が各32件あった。また、処理の方法は助言指導が125件と約9割を占めており、継続指導が5件、児童施設に入所したケースも3件あった。
千葉所長は、260件あった相談のうち約7割が函館市内だったとし、「少子化が進んでいる中でも虐待が増えている。関係機関と協力しながら、子どもへのより良い療育環境を作りたい」と話している。
一方、函館市や警察、学校などの関係機関でつくる市要保護児童対策地域協議会(会長・岡崎圭子市子ども未来部長)が扱った昨年度の虐待件数は、前年度比3件増の135件(同相談所との重複を含む)。ネグレクトが88件と目立ち、実母からの虐待が100件と大半を占めた。また、市で設置している「子どもなんでも相談110番」にも、昨年度に135件の児童虐待相談が寄せられた。7月29日に開かれた同協議会の代表者会議で報告された。
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