駅前・大門地区に新規店舗目立つ

update 2014/7/23 10:12


 函館駅前・大門地区の空き店舗への新規出店が相次いでいる。中心市街地活性化基本計画エリア内を対象とした市の空き店舗補助制度や新規開業資金の融資制度の利用が好調。北海道新幹線開業への期待感の高まりもあり、この1年間でグリーンプラザ沿いの一角が店舗で埋まるなど、にぎわい創出が期待されている。

 店の改装費などを助成する空き店舗補助制度では、昨年度は8件中5件、本年度は6件中4件が駅前・大門地区での利用。本年度は決裁中の案件を含めて予算枠の9割以上を消化したため、市は予算追加の財源措置について内部協議を進めている。

 また、中活エリア内の新規出店に対し、優遇利率を適用するチャレンジ資金の活用も盛んで、昨年度は5件の利用があった。市商業振興課は「出店補助は昨年度は70件の相談が寄せられ、若い人を中心に出店意欲が旺盛。駅前を元気にしたいという思いを持ってくれている」とする。

 大門地区で新規出店が特に盛んなのがグリーンプラザ沿いで、サーフショップやネイル、自転車店などバラエティー豊かな店が並ぶようになった。その一角で美容室「グロッシィ」を2008年から経営する小山悟さん(39)は「シャッター通りだったが、この数カ月でにぎやかにはなった。個々の店だけではなく、街レベルでの活性化につながれば」と話す。

 昨年6月に建築事務所を構えた建築家の高田傑さん(41)は「1年前は通りを歩くのは高齢の人ばかりだったが、若い人が大門に戻った。これが本来あるべき姿。この流れは続くのではないか」とする。

 今年6月に3店舗が共同入居する「ファミリーマーケット」内で佐々木商店をオープンした佐々木絢人さん(30)は子供服と駄菓子を販売し、子どもたちの居場所づくりを目指す。両親もかつて大門地区で商売を営み、地域への思い入れも強い。佐々木さんは「いろいろなジャンルの店が集まることで客層の間口も広がる。ほかのお店の皆さんとも盛り上げていければ」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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