茂辺地の空襲被害 地図に 浅利さん「後世にわかりやすい形で」

update 2014/7/19 10:12


 函館空襲を記録する会代表の浅利政俊さん(83)=七飯町在住=は、函館・北海道空襲(1945年7月14、15の両日)で被害を受けた茂別村(現北斗市茂辺地・当別地区)の空襲関連記録を地図にまとめた。石別、茂辺地の小・中学4校に寄贈し、平和教育に役立ててもらう考えだ。

 6年前、「函館の要塞(ようさい)を守る重要な地区だった」という茂別村に焦点を当てて何度も茂辺地・当別地区を訪れ、住民ら10人以上に聞き込み調査。その後、「分かりやすく記録する方法はないのか」と悩み抜いた末、茂別村村勢要覧に掲載されていた当時の地図に日本軍の配置や敵軍から狙われた場所、住民の証言などを加筆した。「このような形の資料は今までなかった。子どもでも理解しやすいように心掛けた」と浅利さん。

 地図には、法円寺の近くは特攻艇隊員駐屯訓練地裏側だったことや、第四青函丸と駆逐艦「橘」が撃沈された場所も詳細に描かれている。

 浅利さんは「一つ一つの情報を紡ぎ合わせ、全体像を明らかにした。村だけではなく、函館・渡島の空襲を見直すきっかけになれば。次世代に分かりやすい形で記録を残し、地域の平和教育に生かしてほしい。今後は、椴法華地区の空襲記録も地図に示していきたい」と意気込んでいる。

提供 - 函館新聞社

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