大間の観光戦略体感…はこゼミ3年目 自主研修
update 2014/7/13 10:09
【大間】2016年3月に予定する北海道新幹線開業を見据え、まちづくりの担い手を育成する「新幹線開業はこだて魅力創造ゼミナール(はこゼミ)」の取り組みが3年目を迎えた。市民がゼミ生となり、函館の新しい名物や観光コンテンツの企画を生み出そうと奮闘を続けている。12日にはゼミ生企画による青森県大間町への研修旅行を実施。まちづくりのキーパーソンから話を聞くなどして同町の観光戦略や人の魅力を体感した。
はこゼミは、函館市や函館商工会議所などでつくる北海道新幹線新函館開業対策推進機構(会長・西村憲人函館商工会議所副会頭)が2012年に始めた事業。青森県の観光関係者から新幹線開業に向けた取り組みを学ぶことから始め、2年目からは函館観光の検証やアイデアの具現化に向けた活動を展開している。
研修旅行は日帰りで、ゼミ生が企画。12人が参加した。行きは津軽海峡フェリー「大函丸」の船内で同町のまちおこしグループ「あおぞら組」組長の島康子さんが講演。地域活性化への思いや大函丸の活用した取り組みを聞いた。
島さんは函館と大間、下北地域で旅行者が行き交う広域的な観光圏の形成を目指している。「八戸と新青森の開業は距離が遠くてピンとこなかった。北海道の開業こそが私たちのチャンス」と強調。「津軽海峡圏が面になるようにいろいろなことを仕掛けていく」と語った。
大間の埠頭では島さんらが始めた、大漁旗を振ってフェリーを出迎えるもてなしもあり、ゼミ生を喜ばせた。「ゲリラ的に始めた活動だが、町の中に少しずつ広まった。今では大間の歓迎スタイルになった」と島さんは胸を張った。
到着後は同町の名物観光ガイド、蛯子良子さんの案内で「本州最北端の地」碑やマグロモニュメントを回った。大間のマグロと漁師の魅力を伝えるバスツアーも行い、蛯子さんのパワフルで楽しいガイドを満喫した。
ゼミ生で今回の研修旅行を企画した飲食店経営の岸部悟司さん(50)は「大間は気軽に行くことができ、魅力的な場所だとあらためて実感。ガイド、人の魅力が地域の魅力になっている」と感想を語った。12年11月に行われたはこゼミでも講演した島さん。ゼミ生の動向に熱い視線を送る。「函館と青森のやる気のある人がつながったことがはこゼミの成果。開業に向けて盛り上げていきたい」と話した。
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