JR過失は補修費負担 江差線三セク追加合意案

update 2014/7/12 10:21


 北海道新幹線開業時に経営分離されるJR江差線(五稜郭−木古内間)で、道や沿線自治体でつくる第三セクター鉄道開業準備協議会とJR北海道が協議していた安全対策にかかわる追加合意案がまとまった。木古内町内で6月に起きた貨物列車の脱線事故を受けた対応で、経営分離後に事故の過失原因がJR側にあると判明した場合は同社が補修費などを負担することが盛り込まれた。

 11日に開かれた函館市議会の北海道新幹線新函館北斗駅開業に関する調査特別委員会(出村勝彦委員長)で市が示した。三セク鉄道会社は経営理念に安全性を最優先することを掲げて設立を予定し、4月にはJRが経営分離前に万全の安全体制を構築した上で、資産を譲渡することなどで基本合意している。

 追加案では、▽JRが第三者機関(鉄道総合技術研究所)による事故原因調査と、全区間の軌道点検、必要な整備を実施▽国土交通省運輸安全委員会の調査結果で、同社の過失が認められた場合、速やかな対策実施と、経営分離後に過失が判明した場合も同社の負担で対策を実施▽開業後に同様の事故が起きた場合、JRの負担で線路復旧を実施し、原因究明後に関係者間で精算する─などとした。

 15日に市内で開く準備協議会で審議する予定で、市企画部の谷口諭部長は「現時点で考えられる対応としては妥当。運輸安全委の調査が速やかにまとめられるよう要望する」とし、新幹線と三セク鉄道の同時開業するスケジュールには変更がないとの認識を示した。

提供 - 函館新聞社

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