菜の花酵母でパン、函高専が試作

update 2014/6/27 10:10


 函館高専(岩熊敏夫校長)の学生3人が、菜の花酵母を使ったパンを試作した。同酵母を使った地酒が既に商品化されており、学生たちが別の活用法として考案。味の改良を進め、商品化を目指している。

 高専の小林淳哉教授が研究を重ね、菜の花から抽出した酵母を使った純米吟醸酒「函館奉行」が販売されている。

 今回は3人1組で課題解決に取り組む授業の一環として、物質環境工学科2年の藤山聖梨さん(16)、堀川智帆さん(16)、松田直貴君(16)がパン作りに臨んだ。

 研究では、酵母を増やして繁殖力旺盛な2種類を選定。パン酵母として働くかどうかを確かめた。1種類は悪臭が発生して適さず、もう1種類はパンとして成功。焼きたては香りも良く、フランスパンのようにかみ応えがあるという。今後学内アンケートで食味評価を行う。

 藤山さんと堀川さんは「パンが膨らんだときはうれしかった」と声をそろえ、さらに味の改良への意欲を高めている。

 パンの販売店舗を持つNPO法人ひまわり(函館市本通1、久保田豊滋理事長)も、高専から提供された菜の花酵母を使い、パンを試作中。小林教授は「菜の花を細かく切って生地に練り込んだパンはあるが、酵母で膨らませたパンは珍しいと思う。ひまわりとも連携し、商品として出せるところまで研究したい」と話している。

提供 - 函館新聞社

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