「3時間56分」で調整 新函館北斗―東京間
update 2014/6/25 10:22
自民、公明両党でつくる与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT、町村信孝座長)と国交省が、2016年3月開業予定の北海道新幹線について、新函館北斗―東京間を開業時から1日1往復に限り、3時間56分で運行する案を軸に最終調整していることが24日、分かった。複数の停車駅を通過させることで3時間台での運行を実現する考え。通過する停車駅は絞り込み作業を進めている。新幹線を減速させる場所の調整次第ではさらに時間短縮の可能性もある。
北海道新幹線(新函館北斗―新青森)は全長約149`で、そのうち青函トンネルを含む約82`が在来線との共用区間。貨物列車とすれ違う場合、新幹線は安全確保のために速度を260`から140`まで落とさなければならない。このため、新函館北斗―東京間は4時間10分ほどになるとみられている。
高速走行実現のため、PTは4月に勉強会を立ち上げ、さまざまな時間短縮策を検討。国交省と水面下の協議を続けてきた。その中で停車駅を通過させる案が浮上した。
関係者によると、最終的に複数の停車駅を通過することで、青函トンネル内を140`のまま走行しても3時間台で運行することが可能と判断。また、減速させる場所によっては3時間56分よりも短縮する可能性もあるという。通過する停車駅については、駅を抱える自治体からの理解を得ながら絞り込みを進めるとみられる。
国交省は開業時から新幹線の速度を上げるには技術的な課題が多く、開業までの時間も少ないことから困難としており、4時間を切るダイヤでの運行は18年春からとする方針を固めている。
ただ、利用者は4時間を境に競合する航空路線を選択する傾向にあり、対抗するためには、「4時間の壁」を破る必要がある。道や青森県、沿線自治体、地元経済界は4月、青函共用走行区間高速走行早期実現協議会を設立し、高速走行を求めて国や与党への働きかけを強めていた。開業時から3時間台での運行が確実となったことで、利用者へのアピール効果は格段に高まる。
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