江差の土蔵に交流の場 「皐月蔵チャミセ」来月オープン
update 2014/6/19 10:03
【江差】長年閉ざされてきたいにしえ街道の「旧江差日石土蔵」(姥神町18)が、町と住民らの手によって飲食・交流の場「皐月蔵(さつきぐら)チャミセ」として7月2日にオープンする。まちの一層の魅力向上や情報発信の拠点を目指す。
土蔵はガソリンスタンドや商社の備品置き場などに使われていた4棟(延べ床面積317平方メートル)で、大黒柱の墨字から江戸時代に建築された可能性が高い。2年前に所有者から寄贈を受けた町が、昨年6月から平屋1棟(42・6平方メートル)の水回りや電気などを520万円をかけて整備した。このうち250万円は桧山振興局地域づくり総合交付金を活用した。
運営は住民団体「江差いにしえ資源研究会」と「歴まち商店街組合」が担う。厨房や照明などの内装は両団体が主導し、同研究会が採択を受けた公益財団法人トヨタ財団の助成金(2年間で380万円)を内装費と関連事業に充てる。
店名は「江差の五月は江戸にもない」といわれた北前船交易のぎわいにあやかろうと、4棟全体を「皐月蔵」、軽食の1号店を「チャミセ」と名付けた。
チャミセの目玉は、地元で祝い事に振る舞う郷土料理「ケイラン」。鶏卵に見立てた甘いあん入りの白玉をコンブだしの吸い物に浮かべ、「塩味と甘みの絶妙な組み合わせを楽しめる」と関係者。岩のりソーメンや近所の人気店のはちみつ抹茶トースト、シフォンケーキもある(いずれも500円)。
17日夜には関係者が集い、料理を試食。運営代表の室谷元男さんは「まちづくりは染み込みの運動。皆さんの足跡や笑い声など、思いが重なって歴史や交流が育まれる。ここを拠点に新幹線開業の効果につなげ、青森の半島交流にも力を入れたい」と話していた。
オープン後の営業は水曜〜日曜の午前11時〜午後3時の予定。
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