函館市、昨年度の観光客481万9000人

update 2014/6/7 10:06


 函館市は6日、2013年度の観光客の入り込み数(推計値)を発表した。総数は前年度比7・1%増(31万8000人)の481万9000人で、リーマンショック以前の07年度とほぼ同数にまで回復。主要ホテルへの調査による外国人宿泊客数は過去最高の28万8215人となった。夏場の函館競馬ロングラン開催やGLAYの野外ライブ開催に加え、台湾からの観光客が大幅に伸びるなど、好材料が多かった。

 入り込み客数は交通機関別の利用者数を基に推計している。上期(13年4〜9月)は前年同期比7・1%増の325万2200人、下期(同10月〜14年3月)は同6・9%増の156万6900人で、すべての月で前年同月を上回った。

 交通機関別では、バス214・5万人、JR102・9万人、乗用車81・7万人など。事故や不祥事が相次ぎ、函館―札幌間の特急が運休、減便したJR函館本線は前年度比13・8%減少となったが、代替の交通手段が影響を打ち消した形となった。道外客と道内客、宿泊客と日帰り客の比率はそれぞれほぼ2対1で例年と同様だった。

 また、過去最高となった外国人宿泊客数は、同61・4%(10万9696人)増と大幅な増加。本年度からスタートした第4次の観光基本計画(14〜23年度)における訪日外国人宿泊数の最終年度目標数30万人にほぼ匹敵する数値となった。国別では、定期便で結ばれる台湾が同58・4%増の21万4448人で全体の74%以上を占める。次いで香港が1万4098人、中国本土が1万3589人、前年度から4倍近く数字を伸ばしたタイは韓国を抜いて4位に浮上し、8918人だった。

 市観光振興課の竹崎太人課長は「タイの伸び率は今後も期待できる。外国人客数は変動していくが、継続して誘致に取り組む。引き続き台湾をはじめ、(東南アジアの)イスラム圏の国も今後のターゲットになる」と話す。

 同課は本年度は観光に影響を与える大きなトピックがないとする一方で、16年3月の北海道新幹線開業に向けて南東北、北関東地域へのプロモーション継続、青函4市による周遊観光の促進などで、受け入れ環境整備に努めるとしている。

提供 - 函館新聞社

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