スルメイカ不漁 道南で初水揚げ 店頭に並ぶ

update 2014/6/3 10:16


 道南スルメイカ漁が始まり、2日早朝、136`の初水揚げがあった。前年(9・8d)を大きく下回る記録的な不漁となり、漁業者は肩を落とした。群れの北上の遅れが影響したとみられ、燃油高も相まって漁を休む動きが出そうだ。函館市内では鮮魚店やスーパーに並び、市民が初夏の味覚に舌鼓を打った。漁期は来年1月末まで。

 1日夜に松前沖で操業し、水揚げしたのは4隻。通常は午前4時ごろ函館漁港に帰港するが、漁が振るわず2日未明に戻った船が多かった。イカ漁師の越野洋さん(62)は「初日なので赤字覚悟で出漁したが、魚体が小さく、数量も捕れないので帰って来た。青森で捕れていないと聞いており、案の定駄目だった。漁模様が良くなるまで漁に出られない」と嘆いた。

 午前5時半から市水産物地方卸売市場(豊川町)で「いけすイカ」の初競りがあり、1`当たり5000円の値が付いた。函館魚市場営業1部の小林太史次長が「水温の上昇とともに量が増えてくれれば」と話した。競り落とした仲卸業者「二階商店」の横山亜暁(あき)鮮魚部課長は「少ないながらイカがあって良かった」と胸をなで下ろした。

 はこだて自由市場(新川町1)のイカ専門店「富田鮮魚店」(富田貞雄社長)では同日、いけすイカを5匹1500円で販売。「水揚げが少なくて残念。漁獲が本格化するまで、もう少し待ちたい」と期待を込めた。

提供 - 函館新聞社

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