駆け込み反動減 想定内 日銀支店5月金融経済動向

update 2014/6/3 10:15


 日銀函館支店(中川忍支店長)は2日、各指標に基づく5月の道南地方の金融経済動向を発表した。消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減で主要小売店の4月の売上高は前年を下回った。ただ、減少幅は「想定内」という声が多かったことから、持ち直し基調の判断を据え置いた。会見で中川支店長は「人手不足から賃金上昇に向かう環境にある」と指摘し、好循環への期待を示した。

 4月の統計と5月末までのヒアリングをもとにまとめた。今回は主要項目すべての判断を据え置いた。「個人消費」は消費税増税による振れがあるものの、「横ばい圏内」とした。4月の主要小売店(10社)の売上高は前年同月比4・9%減と、4カ月ぶりに前年同月を下回った。

 家電販売はパソコンが堅調なものの、白物家電や薄型テレビで駆け込みの反動がみられるという。新車販売は前年を大きく下回ったが、「1、2月の駆け込みの分を食いつぶしていない」とした。中川支店長は反動減について「『想定内』『想定より悪くない』という声が聞かれる。業種でばらつきはあるが、6月までに影響は出尽くすのではないか」と述べた。

 また、「雇用」に関して「道南でも人手不足となっており、賃金が上がりやすい環境になっている」と指摘。「所得増、7月の賞与、支出増という景気の好循環に期待できる」とした。

提供 - 函館新聞社

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