スルメイカ漁 きょう解禁 小売店も豊漁期待
update 2014/6/1 10:07
1日に始まる今季の道南スルメイカ漁について、函館・道南の小売店から豊漁を願う切実な声が相次いでいる。冬から春にかけて主役のヤリイカ漁が不振だったからだ。イカ漁の大黒柱となるスルメイカの良好な水揚げを待ち望んでいる。
「ヤリイカが例年より少なかったので、スルメイカは豊漁であってほしい」。はこだて自由市場のイカ専門店「富田鮮魚店」(富田貞雄社長)は祈るような気持ちだ。5月31日までヤリイカを販売し、初水揚げの2日からスルメイカが店頭に並ぶ予定。ヤリイカは高値が続き売れ行きは鈍かったという。「イカが捕れないと生活ができない」と打ち明け、スルメイカ漁に期待を掛ける。
中島廉売の紺地鮮魚の紺地慶一社長(52)も「スルメイカは夏の商材として欠かせず、店頭が活気づく」という。ただ、日本海側ではスルメイカの北上の遅れが指摘されており、心配が尽きない。
函館朝市「えきに市場」の名物「元祖 活いか釣堀(つりぼり)」はヤリイカ漁の不振で一時、代役として噴火湾産ボタンエビを入れた。その後ヤリイカに戻ったが、異例の対応を取らざるを得なかった。2日からはスルメイカが水槽内を泳ぐ見通しで、釣り堀で働く小野寺透さん(52)は「名物なので、たくさん捕れてほしい。濃厚なイカゴロ(イカ内臓)を目当てに来るお客も多い」と話す。スルメイカが始まると、1日200人、ピーク時には同300人の客でにぎわう。
市農林水産部によると、市水産物地方卸売市場でのヤリイカの取扱量(1月〜5月20日現在)は前年比43%減の76・8トン。1キロ当たりの平均価格は同160円高い1082円。今年は低水温の影響で松前沖などで不漁だった。
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