イカ漁 序盤は低調予想

update 2014/5/30 10:06


 道南スルメイカ漁の6月解禁を前に、函館国際水産・海洋都市推進機構(石尾清広代表理事)などは29日、北大水産学部で、今季の漁模様を予測する講演会を開いた。道南日本海(松前沖)への北上が遅れ、開始直後の漁獲は低水準となり、魚体も小型が多いと予想。日本海全体の資源量そのものは問題ないとの見方を示した。

 約200人が参加。北大大学院水産科学研究院の桜井泰憲特任教授は、序盤に松前沖で漁獲される「秋生まれ群」が、昨年10月の高水温で産卵がいまひとつだったと指摘。「全体に漁期がずれ込んでおり、早い時期に捕れず、遅くまで残るパターンが起きている」と述べた。

 水産総合研究センター日本海区水産研究所(新潟市)の木所英昭資源管理グループ長は、日本海の来遊量について「近年平均を下回り、前年並み」とし、漁期の開始時期は「前年よりも遅く、近年平均並み」と見通した。石川や新潟での漁獲物は、バラ入り中心で魚体が小さいと説明した。

 道総研函館水試の澤村正幸研究主査は、今月18〜23日に松前沖〜秋田沖で行った調査では、松前沖で漁獲がなく、秋田沖でも振るわなかったとして「漁期開始直後の漁獲は、近年では低い水準にとどまる」とした。資源量は比較的高い水準を維持しており、「群れの来遊に伴い漁獲は上向くと考えられるが、楽観はできない。漁場形成の良否が大きく関わっている」と強調した。

提供 - 函館新聞社

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