廃棄物からエコ資材=c函高専生「浄水汚泥」の活用研究

update 2014/5/18 10:38


 函館高専(岩熊敏夫校長)の学生3人が、水道水の浄水処理時に発生する「浄水汚泥」の有効活用に向けて研究に乗り出した。処分に困る厄介者≠逆転の発想で有用な資源と捉え、雑草が生えにくい砂と畑用の土として実用化の可能性を探る。市民に知ってもらう第一歩として、この砂と土を24日に無料配布する。

 浄水汚泥は水道水を作る際に発生、川の水に含まれる土砂を沈殿させて乾燥させたもの。函館市によると、市全体で年間1000立方b出て、処理費用は同1200万円。新たなリサイクル法の開発が課題となっている。

 研究は創造実験という授業で、依頼したのは浄水汚泥の有効活用に取り組む戸沼岩崎建設(函館)。専攻科2年の黒島彩さん、村上晃さん、蛸島直樹さん(いずれも21)が、4月から半年間かけて研究を進めている。

 雑草が生えにくい砂は、浄水汚泥をそのまま利用。沈降剤として使ったアルミニウム成分が残っており、植物の生育を阻害する効果がある。玄関周辺など、雑草が気になる場所に使うことができる。

 畑用の土は農地や園芸用に利用できるが、通常の土より重いことが難点。今後さらに改良が必要という。

 無料配布は24日の午前10時〜午後3時、戸倉町14の同高専で。1袋15リットル入りの砂を15袋、土を30袋用意し、なくなり次第終了。利用者アンケートを取り意向を把握。好評なら第2弾の配布も検討する。

 村上さんは「廃棄物の処理にお金が掛かっており、リサイクルできるようになればと思う。エコなものとして市民に知ってもらいたい」と話す。

 市浄水課は「有効利用法を考えていかなければならないので、研究はありがたい。市民の関心や理解が深まれば」と期待を込める。

提供 - 函館新聞社

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