江差線三セク準備協議会、8月1日に会社設立

update 2014/5/16 09:58


 【札幌】北海道新幹線開業に伴い、JR北海道から江差線五稜郭―木古内間(37・8`)の経営を引き継ぐ第三セクター鉄道の開業準備協議会が15日、道庁で開かれた。事務局の道は三セク鉄道会社の経営計画案を示し、8月1日に道と沿線自治体が出資して札幌で会社を設立、沿線3市町から役員を派遣し、10月に社名を公募する方針を明らかにした。

 協議会には道の荒川裕生副知事、沿線自治体から工藤寿樹函館市長、高谷寿峰北斗市長、大森伊佐緒木古内町長が出席した。

 JRと道は4月30日、経営分離までに検査、修繕をJRが実施することや、鉄道資産譲渡額を16億円程度とすることなどで基本合意している。  協議会ではこれを踏まえた経営計画案を示し、開業準備費用で原案比1000万円減の5億7000万円、開業から10年間の収支不足額を35億円、道と沿線自治体の実質負担額を23億円と見込んだ。

 また、JR線との乗り継ぎ割引に関し、普通乗車券で平均50円割り引くとしたほか、定期券は三セク・JR双方で割引を実施。回数券では運賃上昇率の平準化を図るとした。

 三セク会社は7月の発起人会の後、8月1日に「北海道道南地域並行在来線準備株式会社」として札幌で設立。出資金2億2600万円で道から2人、沿線自治体から各1人の役員と、JRからの出向社員11人を含む職員15人の、計20人体制でスタートする考えが示された。公募で新しい社名を決めた後、来年夏をめどに本社を函館に移転する。

 協議会では、大森町長が「全路線での路盤整備をJRがしっかり行った上で、三セクに譲渡するよう協議してほしい」と要望。道は今月20日に有識者を交えて線路や路盤、トンネルなどの現地調査を行うことを明らかにし、「必要があればさらに調査する」とした。

提供 - 函館新聞社

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