大野農業高にミドリザクラ

update 2014/5/10 10:09


 七飯町在住の桜研究家、浅利政俊さん(83)が、大野農業高校の桜公園(北斗市向野2)で、道南では珍しい「ミドリザクラ(別名リョクガクザクラ)」を確認した。

 浅利さんは、4月29日〜5月4日に松前町と北斗市を訪問。その際、桜公園内で「これもサクラの仲間なのか」という市民の会話が聞こえた。近寄って見ると、萼(がく)や萼筒が緑色をしていた。帰宅後、文献や資料で調べたところ、富士山山麓付近に咲く「ミドリザクラ」と判明。道南で確認したのは今回が初めてという。

 ミドリザクラは1916年、御殿場農学校(静岡県)の高沢二郎教諭が発見した品種。同校の山出半次郎校長が植物学の権威、牧野富太郎博士に送り、博士が命名。マメザクラ(別名フジザクラ)が突然変異を起こし、紅紫色系の色素を欠く一型。1・5〜2メートルの高さで、花の大きさが1・2センチほどと小さく、下向きに咲くのが特徴。現在は、関東地方の西南部や伊豆半島の山地でも見られるという。

 同公園のミドリザクラは、40年ほど前に植栽されたものと推測している。浅利さんは「北海道の寒い土地でも、富士山と変わらずに咲いているという情報は大変貴重。自然を注意して見ると、さまざまな珍しい発見があることを多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 同公園は、誰でも自由に入ることができる。

提供 - 函館新聞社

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