旧松前線工事で強制労働、専念寺で慰霊法要
update 2014/5/4 10:21
【松前】第2次世界大戦中の旧国鉄松前線建設工事で犠牲になった朝鮮人労働者らを追悼する慰霊法要が3日、町唐津の専念寺(福島憲成住職)で営まれた。参列者は犠牲者の冥福を祈りながら、平和への誓いを新たにした。
旧松前線は軍事物資の運搬を目的に戦前から工事が始まり、1000人近い朝鮮人や中国人が動員された。過酷な労働環境の中、約50人が命を落としたとみられ、うち11人が同寺に埋葬されている。
慰霊法要は地元有志が1985年に同寺の境内に慰霊碑を建立して以来、憲法記念日の5月3日に開いており、今年で30回目となった。
この日は関係者や地元住民ら約100人が出席。松前仏教会の僧侶9人が読経を唱える中、参列者は犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑の前で焼香し、手を合わせた。
また、法要30回を記念して、石山英雄町長や地元の園児たちが境内にサクラの木を植樹したほか、函館市のバンド「ひのき屋」によるコンサートも開かれた。
石山町長は「生活環境の異なるこの地で過酷な工事に従事し、完成を見ることなく殉難されたことはまことに痛ましく慰めの言葉もありません」と追悼の言葉を述べた。
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