昨年、函館市 融資制度 利用大幅増

update 2014/4/18 09:50


 函館市経済部は2013年度の中小企業向け融資制度の利用状況をまとめた。運転資金や設備資金を貸し出す「一般支援資金」と「小口ファイト資金」の利用件数は12年度比127件増の413件、金額は同17億4972万円増の43億6872万円となり、各融資制度全体では約20億円の増加となった。建設業や小売業、サービス業を中心に利用が広まった。

 昨年度は中小企業金融円滑化法の終了対策として、経営改善に努める企業への優遇利率を設定、借り換え要件の緩和などの見直しを進めた。

 一般支援資金は仕入れ資金や決済資金、設備投資などに活用できる。運転資金として290件37億1428万円、設備資金として21件2億4160万円を貸し出した。小規模事業者向けの小口ファイト資金は102件、4億5027万円だった。

 業種別では建設業での利用が伸びていることから、公共事業の増加などを背景に資金需要が増しているとみられる。市商業振興課は「設備資金の利用が伸び、前向きな資金が増えた。優遇制度導入も市の制度のPR点になった」とする。

 また、新規開業者向けの「チャレンジ資金」は12年度比で10件増の13件の利用があった。業種も飲食店や小売店など幅広く、中心市街地活性化基本計画エリア内での優遇利率適用も5件あり、市内全体で開業意欲の高まりを期待できる結果となった。

 本年度からは従来の融資制度に加えて、青森側との企業間連携や、青森産の原材料を使用した食品開発、青函地域の活性化につながる企業活動などに融資する「青函地域活性化資金」を創設。一般資金と比べて、融資限度額の拡大や優遇金利を設定している。既に10件ほどの問い合わせが寄せられており、同課は「青函ツインシティの締結25年でもあり、民間レベルの青函交流を支援したい」としている。

提供 - 函館新聞社

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