チリ沖地震、津波の恐れ 道南緊張
update 2014/4/3 10:27
2日朝、南米チリ沖で発生したマグニチュード(M)8・2の大地震による津波が3日早朝に太平洋沿岸に到達する可能性があることを受けて、道南では2日、関係機関や沿岸部の企業などが対応に追われた。東日本大震災で浸水被害を受けた函館市末広町の金森赤レンガ倉庫では社員が土のうを積むなど、万が一に備えた。
金森赤レンガ倉庫では2日午後6時ごろから、金森商船の従業員約15人が緊張した様子で入り口に土のうを積み、営業終了後の午後7時すぎにはすべての入り口を封鎖した。震災後に定めた津波対策のマニュアルに基づく対応で、柳谷一美取締役営業部長は「津波到達まで時間があったので余裕を持って対応できた。被害がなければよいが」と不安そうに話した。
函館市総務部では深夜、未明に注意報などが発表される場合に備え、防災担当職員や東部4支所管内の担当職員が待機する態勢を整え、広報を担う職員を招集するなどの津波避難計画に基づく方針を改めて各部局に伝えた。同部は「注意報発令時には、深夜でも防災行政無線や広報車などで一斉に周知する」とした。市港湾空港部は同日午後3時半までに、入舟町地区にある「陸こう」と呼ばれる幅14〜22b、高さ1bのゲートを閉めた。
市消防本部は、情報収集のための連絡要員を配置。未明から段階的に増員、増車するほか、消防団員も自宅待機とし、注意報発令時には沿岸地域を車両で広報するほか、消防車両を増強して救急支援などにあたる。
鹿部町総務・防災課は、午後5時20分ごろ、全戸約1800戸に防災行政無線で注意を呼び掛けた。森町でも、砂原地区全戸の防災無線や町内の屋外拡声器を通じて、注意報発令時には情報を流す。状況に応じて町内のパトロールや広報車で注意を呼び掛ける。
道警函館方面本部警備課では、連絡要員5人を配置。津波の予想規模によっては対策室の設置を検討し、沿岸を中心に警戒する。函館海上保安部も気象庁の発表に基づき、船舶に向けての注意喚起など対応する方針。
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