消費税8% 「買い控え」各業界懸念
update 2014/4/2 10:26
消費税率が1日、5%から8%へ引き上げられ、函館・道南でも生活必需品をはじめ、公共料金やガソリンなど大半の商品が一斉に値上げとなった。店舗関係者は表示張り替えなどの対応に追われながら、先月までの駆け込み需要の反動による買い控えを懸念している。
公共料金は電気、ガスをはじめ、函館、北斗両市の上下水道料金などが値上げ。ガソリンは地球温暖化対策税の増税も重なり、1リットルあたり約5円上がった。
交通機関はJR北海道の最低区間が160円から170円に。函館バスと市電もおおむね10円の値上げとなり、ともに5月から改定料金を適用する。
函館市内などのタクシーは、小型の初乗りが550円となり、増税分20円を上乗せした。初乗りを超えた部分の加算料金は80円のままだが、距離はこれまでより短縮され、ほとんどの事業者が1日早朝の運行から新料金に切り替えた。函館タクシー(日乃出町)は「運賃の問い合わせは今のところないが、乗客にはドライバーが説明するようにしている」とする。運賃変更後も乗車率は普段と変わらないというものの、「今後は乗り控えが懸念される」とした。
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スーパーも対応に追われた。コープさっぽろはこの日、値札やポップを切り替える準備のため、道内の全店で開店時間を2時間遅らせて正午にオープン。担当者は「普段の同じ時間帯に比べても客数は少ない。増税前の買いだめの影響だろう」と話した。反動減を抑えるため、積極的にセールを展開していくという。また、ホクレンショップ函館昭和店(昭和1)はテナント店舗以外を休んで値札などの切り替えに充てた。浜田将宏店長は「10日間は様子を見ながら、今月中旬から対策を立てたい」。
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安さが売りの飲食店も、値上げに踏み切った店が多い。中島廉売内の「しげちゃん寿し」(中島町14)は、人気のワンコインランチ(10カン、500円)を600円に値上げした。「6年ほど500円で続けてきたが食材費もかさみ、今回ばかりは必然だった」と店主の宗山滋さん(53)。しかし「お客さんに迷惑はかけたくない。今後10%に上がるかもしれないが、しばらくはこの値段で頑張ります」と話した。
駄菓子を扱うバラエティショップあさひや(千代台町)でも増税分を上乗せ。大坂昭夫店主(43)は「単価が安いので子どもたちは気になっていないようだ」としながらも「仕入れにかかる送料が上がっている。七夕飾りなどは本州方面から仕入れるので、送料がかさみそう」と話した。
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