秘密保護法の廃止訴える、元新聞記者が講演
update 2014/3/23 10:01
昨年12月に成立した特定秘密保護法とメディアの報道を考える講演会「何がヒミツか、それがヒミツだ」(実行委主催)が22日、道教育大函館校で開かれた。読売新聞の元記者で、フリージャーナリストの山口正紀さん(人権と報道・連絡会世話人)が同法の問題点を示し、廃止を訴えた。
山口さんは同法の問題点について、憲法で保障されている表現の自由や国民の知る権利を侵害する法律だとし、「秘密の対象があいまいで、条文によっては取り締まる側が拡大解釈して処罰できる内容」と指摘。ジャーナリストの取材や市民団体の活動に影響が出てくるとし、「秘密情報にかかわる取材が漏えい教唆とされ、たとえ報道しなくてもアクセスしただけで未遂と扱われる。取材活動の委縮を招く」と危機感を募らせた。
また、同法成立をめぐる大手新聞社やテレビ局の報道の内容を解説。一部のメディアが法案提出後反対キャンペーンを展開したが、「対応が遅かった。もっと早くから警鐘を鳴らし、国民的な議論になっていればこんなに早く成立しなかったはずだ」とメディアの報道姿勢を批判した。
函館市の大間原発建設差し止め訴訟の意義についても言及。「全国的に注目された画期的な自治体訴訟だ。原子力行政が前に行くのか後ろに戻るのか境目になる裁判になる」と期待し、「反対運動や訴訟の過程で秘密保護法が立ちはだかる。同法廃止と絡めて考えていく必要がある」と述べた。
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