創作合唱劇 市民が熱演
update 2014/3/17 09:59
【北斗】三木露風没後50周年記念・永遠(とわ)にあかるく音楽会(実行委主催)が16日、北斗市総合文化センターで開かれた。露風がトラピスト修道院(三ツ石)の文学講師を務めた大正時代の4年間を物語にした創作合唱劇「赤とんぼ」を上演し、大勢の来場者が観賞した。
同音楽会は市誕生の2006年から市民手づくりでほぼ毎年開催している。地元素材を扱ったオリジナルの劇は2011年の「村に咲く花」に続き2度目。
出演者は市民合唱団のメンバーを中心とした有志約60人。劇では関東大震災で親友を亡くし、絶望に陥った露風が、母との出会いをきっかけに生きる力を取り戻し、童謡「赤とんぼ」を作詞する過程を演じた。
役者の演技を通して露風と地元の子供たちの温かな触れ合いや、妻・なかとの絆、母への思慕などを表現。露風が作詞した13曲を混声合唱や独唱で織り交ぜ、修道院を旅立つ最後の場面では出演者全員で「赤とんぼ」を合唱し、感動的なフィナーレへといざなった。
カーテンコールでは、上磯小合唱部が加わり、実行委の熊本昇代表(76)の呼び掛けで観客も一緒に市歌「永遠にあかるく」「赤とんぼ」を合唱。一体感あふれる歌声が会場を包み込んだ。
友人とともに来場した市内市渡の西井敬子さん(75)は「素晴らしい合唱劇。元気をもらいました」と笑顔。
露風の養子、三木豊晴さん(61)が三鷹市から来道し劇を観賞し「当時の生活の様子を明るく北斗市らしく演じて感動しました」と拍手を送った。
露風を演じた前田治さん(60)は「露風がこの地に希望の光を残してくれたこと、赤とんぼ以外にも素晴らしい曲があることを知ってもらいたいと思い、演じました」と振り返った。
同音楽会は合併10周年に当たる16年にも地元素材の創作合唱劇を上演する計画で、熊本代表は「充実感でいっぱい。次へとつながる公演ができた」と話していた。
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