生活保護不正受給 市民の通報一元化 函館市、新年度にホットライン新設

update 2014/3/4 10:21


 函館市は新年度、生活保護の不正受給に関する市民からの情報を受け付ける「不正受給ホットライン」を新設する。嘱託職員が応対し、これまで分散していた市民の通報を一元化する。

 2012年度の生活保護費の不正受給で、1件当たりの平均金額が前年度3万4千円増の52万2千円と過去10年で最多となり、市民からの不正受給に関する通報が年々増えていることを受けた取り組み。

 不正受給に関する通報は本年度1月末で前年度比100件増の400件。このうち、不正受給と認定されたのは303件で、悪質な17件は支給打ち切りになった。情報提供の手段は電話が最多の237件、来所が28件など。中には生活保護者に対するねたみや中傷などの情報もあるという。

 市は本年度から、警察官OBとケースワーカーの不正受給に対応するチームを配置。ホットラインは、新たに嘱託職員を1人増やした同チームが担当する。通報内容を精査した上で、悪質なケースは刑事告発も視野に入れている。

 また、市ホームページの生活保護に関する部分を一新し、不正受給に関する市民の情報の処理状況などを掲載する予定。同課は「1件1件の通報を慎重に調べ、不正受給者の減少につなげたい」としている。

提供 - 函館新聞社

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