地元製造業の「出合い支援」…函館市が新事業

update 2014/2/25 09:48


 函館市は新年度から、地元の製造業と国内他地域の企業とのマッチングに向けた新たな手法に乗り出す。広域的なネットワークを持つ東京のコーディネート機関と連携して、企業同士の「出合いの場」をつくり、地元製造業の技術向上や受注拡大につなげたい考え。5月にも参加企業を公募する。

 市はこれまで、地元高等教育機関とともに首都圏に出向いて地場産業や産学官連携の取り組みをアピールしたり、全国の企業を招いて地元企業との交流を促すなどの取り組みを進めてきた。

 新年度はこれらに加えてビジネスマッチングの実効性をさらに高める目的で、東京都多摩地域を中心に活動しているコーディネート機関、首都圏産業活性化協会(本部・八王子市)と連携する。同協会は国内他地域の自治体や企業と幅広く連携し、企業同士を結び付けるコーディネーターを数多く抱えることから、同協会のネットワークを活用して地元企業と他地域の企業とのマッチングを支援するのが狙いだ。

 具体的には機械、金属、電子部品、ITといった製造業を対象に10社程度を公募で選んだ後、同協会のコーディネーターが各企業を訪問。マッチングの前段としてレポートを作成した上で、同協会と中小企業基盤整備機構が都内で定期的に開く交流会に参加する流れ。また、各企業が持つ技術や方向性に基づいて、コーディネーターが個別面談を支援する。

 新年度予算案に関係経費180万円を計上。5月上旬から参加企業を公募し、今夏をめどに本格展開する考え。北海道新幹線開業に向けて、東北をはじめとした新たな地域間連携や、営業面での技術向上などにも期待をかける。

 市工業振興課は「同協会は大手企業にもネットワークを持ち、自治体と契約しての受託事業や販路拡大の実績があるのが強み。今回の連携で、より濃密なビジネスマッチングを実現したい」としている。

提供 - 函館新聞社

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